ネットでお買い物をするのが当たり前の昨今。いかにユーザーにストレスを与えずに決済まで進んでもらえるか、という課題に取り組んでいる店舗や企業も多いのではないでしょうか。
今回は、決済サービスの中で最近注目されはじめている「ウォレット決済」について、GMOペイメントゲートウェイ株式会社の安宅さんとウォレット決済型の「リクルートかんたん支払い」を提供しているリクルートの竹下さんにお話を伺いました。
GMOペイメントゲートウェイ 安宅(以下、安宅):ここ1年くらいは金融とテクノロジーの掛け合わせが注目されていて、決済サービスの市場自体が盛り上がっていることは感じますね。
決済手段としてメインになるのは、クレジットカード決済です。ただ、決済手段には、キャリア決済・コンビニ決済・電子マネーなどもありますし、最近ではウォレット決済も伸びてきているのを感じます。
安宅:キャリア決済と似ていて、ユーザーが購入する際にカード番号や個人情報をその都度入力する必要がありません。
ウォレット決済を提供している楽天やYahoo!、リクルートなどで登録しているアカウントIDとパスワードを入力するだけでいいので、購入のハードルが下がりますね。また、ポイントがつくのでそれを使って加盟店で買い物ができるのも特徴です。
リクルート 竹下(以下、竹下):はい。リクルートの会員様だと主にメールアドレスとパスワードの2つを入力して頂くと、そこに紐づくクレジットカード決済ができる仕組みになっています。
竹下:ポイントの利用率が高いというデータは出てきています。ポイントがあることでいつもより良いものを買おう、もう1つ商品をプラスしてみようという後押しになって決済額の向上につながっているようです。
安宅:お客様が懸念されるのは、今までクレジットカード決済をしていたユーザーがウォレット決済に流れて、ユーザーに付与されるポイント分のコストが上がることですね。
でも蓋を開けてみるとそこまで流れなかったという話も聞きます。それよりも、ポイントを使って単価が上がる、新規のお客様がくるというメリットがあると感じているようです。
安宅:どのウォレット決済でも、CVがあがる、送客効果があるというのは、ある程度は同じです。ただ、送客につながるようなキャンペーンをやってくれるサービス・してくれないサービスの違いはあると思います。
竹下:リクルートかんたん支払いで言うと、リクルート会員様向けのメルマガで告知をさせて頂くことがあります。
加盟店様で使えるクーポンを配布することで、そこから送客できるという強みを感じて頂く事が多いです。
安宅:物販系やデジタルコンテンツ系はウォレット決済が多い印象です。デジタルコンテンツ系は、例えば、スマホでゲームをしているユーザーがその場でゲームのコインを買えるというのは大きいと思います。
竹下:物販やアパレルではユーザーの継続性を見ているので、クレジットカードで購入して1回で終わるよりも、ウォレット決済でポイントを貯め、次の購入につながることを期待されているお客様が多いです。
リクルート会員様でいうと、ホットペッパービューティーを利用されている20~30代の女性はポイントを使って大きな買い物をすることも当たり前にあります。アパレルとの親和性も高いので、そこに魅力を感じていただいているお客様も多いです。